- TOMBO No.1120に特殊処理を施した製品で、LNGなどの低温流体に適しています。
製品詳細
製品特徴
構造
TOMBO No.1120 クリンシルトップを所定寸法に打ち抜き、内径端面をシリコン系樹脂にて処理したもの。
適用流体
液化ガスなどの極低温流体 など
使用される産業分野
LNG基地・LNG船 など
よくあるご質問
使用上の注意事項
■設計・選定に関する注意事項
● ガスケット座の仕上げ
ガスケット座はJIS B 2220-2012の切削仕上げとし、推奨表面粗さは次のとおりです。
・ 液体シールの場合:6.3μm Ra 以下
・ ガスシールの場合:3.2μm Ra 以下
●ガスケットの推奨厚さ
ジョイントシートの厚さの使い分けは、基本的に次のようにお勧めしています。
・水系流体 呼び径150A(6B)以下 → 1.5㎜
・水系流体 呼び径200A(8B)以上 → 3.0㎜
・ガス系流体 全サイズ → 1.5mm、リング状
・蒸気、熱水 全サイズ → 1.5mm、リング状
注1:TOMBO No.1995を100℃以上、TOMBO No.1993を120℃以上の蒸気・熱水ラインに使用する場合の推奨です。メンテナンスが困難な箇所には、ボルテックスガスケットやカンプロファイルガスケットをご使用ください。
注2:ガス系流体では、浸透漏れを抑えるため、厚さの薄いガスケットをお勧めします。
注3:FF形状では十分な締付面圧が得られない場合、ボルトの内側にガスケットがくるリング状にすることをお勧めします。
■使用上の注意事項
● ガス系流体の場合
ジョイントシートは繊維・充填材・ゴムを混錬し、圧延したシートであるため、内部に空隙が多い構造をしています。
ガス系流体では浸透漏れを生じやすいため、以下の点に留意してご使用ください。
・ガスケットペーストを表面と内径端面に薄く均一に塗布する。
・締付面圧を十分に加える。
・気密試験は、ペーストを塗布してガスケットとフランジ面が馴染むまで2~ 3 時間程度放置して実施する。
・微量の漏れも許容できない毒性ガス・高真空シール・支燃性ガス(酸素)には使用しない。
● 蒸気、熱水ラインで使用する場合
TOMBO No.1995を100℃以上、TOMBO No.1993を120℃以上の蒸気・熱水ラインに使用する場合は、締付面圧は29.4N/mm2 以上とし、ガスケットに配管応力がかからないように留意してご使用ください。
● ステンレス鋼フランジに使用する場合
ノンアスベストのジョイントシートは石綿ジョイントシートに比べ、シート中に含まれる可溶性ハロゲン量が少ないため、ステンレス鋼フランジにもご使用いただけます。そのため、特に防食ペーストを併用する必要はありません。
● 増し締めについて
・TOMBO No.1995 やTOMBO No.1993 は、昇温後、時間が経過するとガスケットが硬化するため増し締めはできません。
・TOMBO No.1120は増し締め可能ですが、高温下では許容締付面圧が低下するため、温度が高い状態での増し締め(ホットボルディング)はできません。
● 圧縮破壊を起こさないためには
ジョイントシートの圧縮破壊を起こさないために、下記の事項を厳守してください。
<過剰な締め付けをしない>
・許容締付面圧以上の力で締め付けないでください。
・均一な力で締め付けてください。
(片締めによってガスケットの一部分に荷重が掛かりやすくなると、許容締付面圧以下でも圧縮破壊を起こす場合がありますので、特にご注意ください)
・小口径フランジでは大きな締付力が掛かる場合がありますのでご注意ください。
<ガスケットペーストを併用する場合の注意>
・推奨ガスケットペースト TOMBO No.9105、9106、9400
※これらのペースト以外を使用される場合はご相談ください。
・使用不可のガスケットペースト
下記のペーストは許容締付面圧よりも低い値で圧縮破壊させる可能性がありますので、使用しないでください。
-溶剤系の液状パッキン(ガスケットを膨潤させます)
-シリコーン系のオイル、グリース(ガスケットの滑りを助長します)
<ガスケットを高温下で締め付ける場合(ホットボルディング)>
許容締付面圧以下の締付力でも圧縮破壊を起こすことがありますのでご注意ください。
● 表面が白くなる場合がありますが、性能に問題はありません。