- ジョイントシートなどの中芯材にPTFE外皮を被覆したPTFE包み形ガスケットです。
- シール面がPTFEの膜で完全に覆われており、非汚染性、耐薬品性に優れているため、ファインケミカル、石油化学、医薬・食品工業、一般工業と幅広い用途に使用されています。
製品詳細

製品特徴
構造

ディスク状のPTFEの外側に切込みを入れ、その間に中芯材を入れた構造。
適用流体
水、水蒸気、熱水、ブライン、海水、石油系炭化水素、アルコール、動植物油、芳香族炭化水素、有機溶剤、熱媒油、弱酸、弱アルカリ、塩類溶液、強酸、強アルカリ、空気、排ガス、可燃性ガス、毒性ガス、水素ガス、アンモニア、酸素 など
不適用流体
PTFEを侵す流体(溶融アルカリ金属など) など
使用範囲
設計基準
ガスケット係数 m[ー] | 3.50 | |
最小設計締付圧力 γ[N/mm²] | 19.6 | |
最小締付面圧 σ3[N/mm²] | 水・油系流体 | 14.7 |
ガス系流体 | 19.6 | |
許容締付面圧[N/mm²] | 39.2 |
使用される産業分野
製鉄プラント、製紙工場、火力発電、産業用機器、石油精製・石油化学プラント、化学プラント、空調・衛生設備 など
使用上の注意事項
■設計・選定に関する注意事項
●ガスケット座の仕上げ
ガスケット座はJIS B 2220-2012の切削仕上げとし、推奨表面粗さは次のとおりです。
・液体シールの場合:6.3μm Ra以下
・ガスシールの場合:3.2μm Ra以下
●締付管理について
ナフロンPTFEクッションガスケットのガスケット係数m、最小設計締付圧力yおよび最小締付面圧σ3は、上記のガスケット座面仕上げを想定して設計しております。
ガスケット座面が荒れていたり、うねりがある場合、設計値以上の締め付けを要することがあります。
ナフロンPTFEクッションガスケットは構成上、許容面圧が低いため、このような場合には十分な締付管理を行ってください。
●外皮形状(内周側)について
ナフロンPTFEクッションガスケットの外皮形状Aタイプ(基本形)は、構造上液だまりを発生させる可能性があります。特に液だまりが懸念されるような場所については、外皮形状ASタイプ(直角加工)をお勧めします。
●外皮形状(外周側)について
ナフロンPTFEクッションガスケットの外皮形状がA、B、AS型の場合、以下のような場面においてガスケットの機能を低下させることがあります。
・負圧下で運転する。
・フランジ面間が十分に確保できず、無理に取り付ける。
このような場合が想定される場合、外皮外周側を縫製したタイプ(KA、KB、KS)あるいは溶着したタイプ(RA、RB、RS)をお勧めします。
■使用上の注意事項
●使用できない流体
・溶融アルカリ金属、高温のふっ素、三ふっ化塩素などPTFEを侵す流体には使用しないでください。
●モノマー流体
各種モノマー流体にご使用いただく場合、ガスケットの内部に流体が浸透し、重合する可能性があります。モノマー流体にはTOMBO No.9007-MLをお勧めします。